和瓦棟部 耐震補強工事のご紹介
- 2025.07.16
和瓦棟部の耐震補強工事のご紹介です。
工事依頼を受けたきっかけは、屋根上から漆喰が落ちてきたことでした。
何故、漆喰が剝がれ落ちるのか? 勿論、漆喰にも耐用年数があるので、100年もちますとは言えませんが。
良い材料と良い施工があれば、50年はもつと考えております。
工事物件の漆喰の状態です。
白いはずの漆喰ですが、黒い苔が生えている状態です。これは、降雨の際、のし瓦の隙間から雨水が侵入している証拠です。
原因は、
① 漆喰の仕上がり寸法が、多く出過ぎな点。葺き土と漆喰はもっと奥で仕上げなければならない。
② 1段目の2段目の、のし瓦の葺き方の問題。1段目ののし瓦が出過ぎの為、のし瓦が抜けそうにもなっている。
結果・・・漆喰を再度塗っても、問題の解決には、いたらない。
この問題を基本的に理解していない業者は、新しく漆喰を塗って良しとするケースが目立つ。
森亀では、120年越えの工事実績、経験と技術をもって、問題を究明し、工事を進めます。
今回は、棟部を解体し、耐震補強金具を入れ、棟瓦の葺き直し工事をさせていただきました。
工事の進め方です。
施工前です。
解体中です。
耐震棟金具を、野地板に固定し、棟瓦を葺き戻しています。葺き土は赤土を使用せず、撥水性モルタルを使用しているので、
万が一、雨水が侵入しても雨漏りの心配がありません。
完成です。
もともと赤土があった場所は、汚れています。本来は写真のように、のし瓦の奥の方で漆喰が仕上がることが理想です。
洋風の瓦と異なり、和瓦に関しては、職人の力量によって、意匠性や耐用年数に差が出ます。
料理でも、同じ食材を使っても、料理人の力量によって差が出ますよね。そういう事だと思います。
工事施工前と比べて、ほとんど差が無いと思われるかもしれませんが、今から50年は安心して暮らしていただける
工事内容です。
森亀では、瓦葺き技能士や瓦屋根診断士などの資格を有し、経験豊富な職人が工事を進めます。
120年を超す瓦に対する知見と技術で、お客様の屋根をお守りいたします。
お問い合わせはお気軽に、ご連絡くださいませ。お見積りは無料です。